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インビザラインをつけたまま食事していい?

インビザラインで矯正治療をするにあたって気になることのひとつが食事ではないでしょうか。ワイヤー矯正と比較すると制限は少ないですが、注意すべきことはあります。食事中にインビザラインをつけてもいいのかなど、矯正中の食事についてまとめました。

インビザラインをつけたまま食事するのはNG

ワイヤー矯正の場合は、治療完了まで矯正装置を自分で外すことはありません。食事のときも装着したままです。一方、インビザラインでの矯正治療中は、矯正装置をつけたまま食事をしてはいけません。ここでは、装着したまま食事をしてはいけない理由を解説します。

NG理由①:食べかすが虫歯の原因になる

矯正装置を装着したまま食事をすると、食べかすが除去できず、虫歯の原因になります。虫歯になってしまうと、虫歯の治療を優先しなければいけなくなり、矯正治療が遅れてしまうでしょう。治療が遅れなかったとしても、虫歯になるリスクは誰しも嫌なものです。

矯正装置をしたまま食事をしたときに矯正装置と歯の間に食べカスが溜まってしまうというのは想像に難くないでしょう。実は、虫歯の原因は食べかすが溜まるだけではありません。虫歯の一因には「唾液」があります。

唾液の大きな役目のひとつは、ご存じの通り「殺菌作用」です。飲食をした後、唾液が口の中に行きわたることで、殺菌作用が発揮され、虫歯を防いでくれます。矯正装置をつけたままでは、唾液が行きわたらない上に食べかすが装置と歯の間に溜まり続けるという不衛生な状態になってしまうのです。

NG理由②:変形・破損する可能性がある

インビザラインの素材は、ポリウレタンなどの柔らかいプラスチックです。その上、厚さは0.5mmほどでとても薄いのが特徴。この柔らかさと薄さが装着感の良さというメリットをもたらしています。一方、強い力が加わると変形したり、破損したりするのはデメリットです。

食べ物を噛むときは大きな力が加わるため、インビザラインの矯正装置をしたまま食事をすれば、変形・破損する可能性があります。

インビザラインは、緻密なシミュレーションによって治療計画が作られているので、少しの変形や破損が治療計画に狂いを発生させるかもしれません。治療スケジュールの見直しや矯正装置の造り直しなどで、余計な時間とお金がかかってしまう可能性もあります。

NG理由③:色素が付着してしまうため

インビザラインの矯正装置は、目立たないのもメリットのひとつです。透明で美しいマウスピースですが、色素が付着しやすい側面もあります。一般的に食事は色があるものですが、食事の色もマウスピースに付着しやすいです。

特に気を付けたいのは、カレーライスやトマトソースなど、服につくとなかなか色が取れない食事。服と同じようにマウスピースも色素が付着しやすく、取れにくいと考えておくと良いでしょう。

色が強い食事のときに注意するのはもちろんですが、ここまでに説明した虫歯や破損リスクを考慮すると、食事の際はインビザラインの矯正装置は外すようにしましょう。

食べてはいけないものはある?

インビザラインを外していれば、基本的には好きなものを食べられます。ただし、矯正中の歯の状態として、注意するべき食べ物があるのも事実です。ここでは、インビザライン矯正中に食べてはいけないものを紹介します。

硬い物

注意したい食べ物のひとつめは、硬い物です。インビザラインに限らず、矯正中は、歯を顎の骨に固定している歯根膜が敏感になっています。歯根膜は、噛んだ時に圧力を緩和したり、硬さを感知したりする組織。この歯根膜が敏感になっているということは、硬い食べ物を噛むと、痛みを感じやすくなっているということです。

矯正は、顎の骨に固定されている歯を移動させる治療なので、歯根膜に負担がかかっていて、非常に敏感になっています。矯正中は硬い食べ物を避けた方が良いでしょう。

粘着性の高い物

インビザラインで使用するマウスピースは、とても柔らかく薄い素材です。粘着性が高い物がつくと、マウスピースが破損する可能性があります。マウスピースを外して食事する場合は関係がないように思いますが、歯に付着したままマウスピースを装着した場合、マウスピースの破損リスクが生じるので注意してください。

また、粘着性が高い食べ物は、歯に残りやすいことから、そのままマウスピースを装着すると虫歯の原因にもなりかねません。

粘着性の高い物を食べるときは、丁寧に歯磨きするなど、注意してください。

間食はしてもいい?

おやつが好きな方は、間食してもいいかは大きな関心事でしょう。結論としては、間食はしないのがベストです。

インビザラインは、マウスピースの装着時間が短いと成功しません。1日に20時間以上は装着が必要です。食事のたびにマウスピースを外さなくてはいけないので、間食のときも外してしまうと、装着時間が短くなってしまいます。

間食が絶対にダメということではありませんが、取り外しの回数を減らしなるべく装着時間を長く確保するためには、できるだけ間食を控えるよう意識してください。

飲み物にも注意するものはある?

ここまでは、注意するべき食べ物について紹介してきました。では飲み物には注意はないのでしょうか?

実は、飲み物にも注意したいものがあります。ここでは、インビザライン治療中に注意するべき飲み物を紹介します。

甘い飲み物

インビザラインに限らず、矯正治療中に注意したい飲み物のひとつは、甘い飲み物です。その理由は、ご想像の通り、虫歯になりやすいから。特に清涼飲料水は、多くの砂糖が含まれているため、虫歯リスクが高い飲み物です。

マウスピースを装着していると、唾液が常に歯の隙間に行きわたっていません。ただでさえ虫歯リスクが高い状態なので、砂糖が多い飲み物は注意しましょう。液体は歯の隙間に入り込みやすいです。

特に注意したいのはスポーツドリンク。スポーツドリンクは、想像以上に糖質が含まれています。ジュース、炭酸飲料、スポーツドリンク、甘味のあるコーヒーや紅茶などは控えてください。

熱い飲み物

糖分を含まない水なら、マウスピースを装着したまま飲むことができます。しかし、温度によってはマウスピースが変形する可能性があるため、お湯を飲むときは注意してください。熱い飲み物は避け、常温や冷たいものを選ぶようにしましょう。

熱い飲み物が好きな人は、熱いものを飲むときはマウスピースを外す必要があります。装着時間を保つためにも、矯正治療中はできるだけ我慢して常温に近い温度の飲み物にするのがベストです。

色素が強い飲み物

食事と同様に、色素が強い飲み物は避けてください。飲み物はマウスピースを装着したまま飲むことになるので、着色につながってしまいます。マウスピースが着色すると、せっかく目立たない矯正装置が目立ってしまうでしょう。一度付着すると取れづらいです。

色素が強い飲み物は、コップに茶渋が付きやすい飲み物と同じと考えると分かりやすいでしょう。緑茶、ほうじ茶、コーヒー、紅茶などです。

絶対に飲んではいけないというものではありませんが、できるだけ避けるようにしましょう。

食後は必ず歯磨きを忘れずに

食事をする際は、虫歯や破損予防のために、矯正装置は外しましょう。そして、食事が終わったら、必ず歯磨きをしてから再装着してください。歯磨きをせずにマウスピースを装着してしまうと、歯の間に食べかすが溜まり、虫歯リスクが高まってしまいます。甘い飲み物も同様です。

食後にのんびりTVやSNSなどを楽しむ習慣がある人もいるでしょう。マウスピースを外していることを忘れてそれらに夢中になると、規定の装着時間を守れなくなってしまい、治療が上手くいきません。矯正治療中は、食後はすぐに歯磨きをして矯正装置を装着するように意識してください。

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